グリコーゲンローディングの話

 ただ単に体内に貯えられるグリコーゲン量が増えるのかと思ったら、違うんだ。

 通常グリコーゲンはグルコースのα1→4結合の直鎖が、α1→6結合で枝分かれをしながらつながってる構造になっている。この枝分かれのおかげで、多くの場所で分解が起こって短い時間にたくさんのグルコース 1リン酸を供給できる。

 ところが、「グリコーゲンの分枝点の形成は直鎖へのグルコース付加反応よりも遅い」(『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書27版』p176)から、グリコーゲンローディングよって「急速に合成されるグリコーゲンは通常よりも少ない分枝構造を持つようになる」(同上)。そのため分解反応がゆっくりと進むことになり、持続的なグルコース供給が可能になるという。

 分子構造が異なって、それによってエネルギー供給時間が長くなるんだ。