2014-01-01から1年間の記事一覧

ついでに、箸でつまめる卵について

牛乳とタマゴの科学 (ブルーバックス)作者: 酒井仙吉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/05/21メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る 箸でつまめるほどしっかりしているタマゴ、というのを見るけれども、著者は少なくとも卵白部分については、…

紅茶の淹れ方論争

大英帝国の遺産である茶は、イギリスでその力を維持している。ミルクなしで飲むものもいる。おそらくジャスミンの香りのするアールグレイを選んで、レモンの薄切りを加えて飲むだろう。しかし大多数の人間はミルクを加える(カップにミルクと茶のどちらを先…

ついでに、母乳と乳児の腸内細菌の話

ついでなので、『食物心理学――価値観と欲求の科学』の腸内細菌にまつわるところを読んで、気になったところを。 母乳栄養児の場合、ビタミンK2を合成できないビフィズス菌が全体の99.2%も占めているが、人工栄養児の場合、19.1%に過ぎず、ビタミンK2産生菌…

腸内細菌の話

人間は料理をする・下: 空気と土作者: マイケル・ポーラン,野中香方子出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2014/03/13メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 以前から細々と読んでいる『人間は料理をする』の下巻には発酵を扱う…

料理の効用

人間は料理をする・上: 火と水作者: マイケル・ポーラン,野中香方子出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2014/03/13メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見る (リチャード・ランガムは『火の賜物』*1のなかで)料理の発明…

ネフローゼ症候群の食事療法についての歴史

先日、久しぶりに開いた臨床栄養学のネフローゼ症候群のページには、このような記述があったのでした。 食事療法の原則はこれまで高タンパク、低塩分とされてきたが、平成9年(1997)の改訂で軽度のタンパク制限、減塩食に変わった。 (『新しい臨床栄養学』…

『和食;日本人の伝統的な食文化』から、気になったところを適当に。その1

すでに先日の日記でも引用しましたが、最近農水省の日本食文化テキストブック『和食;日本人の伝統的な食文化』なるものをちまちまと読んでおります。 事の次第 昨年末ごろに、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたというニュースがありまして、ちょっと…

マクガバン報告って!(農水省の日本食文化テキストによると!)

以前書いたように、マクガバン報告については少々の権威が来たところでゆるがないのですが、農水省さまの日本食文化テキストなるものを読んでいたところ、 その結果、アメリカ人の食生活に警鐘を鳴らしたのが1977年のアメリカ上院に提出された「マクガバン報…