2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ケトン体がわからなくなった

先日取り上げた『「食育」批判序説』*1のなかで、著者はガイトン『人体生理学』*2から引用して、体内で糖が不足した際には 脳で使われるエネルギーの約2/3はこれらケトン体、主としてβ−ハイドロキシプチレートに由来する。[ガイトン 1982:844] (『「食育…

『食事の文明論』の読書メモ4――主食について

まず飯とパンが対立関係にあることが指摘される、ふつう一度の食事に飯とパンの両方を食べるものはいない。飯をとるか、パンを選ぶか、どちらかである。日本人の食事としてはあたりまえのことであるが、ヨーロッパの食事だったら肉料理のつけあわせにバター…

『食事の文明論』の読書メモ3――私事としての食事と食卓革命

さらに引き続いて『食事の文明論』*1です。第7章の「食卓での分配法」で、著者は日本の食卓の変遷を辿ります。 平安時代末期の書物に、食事をする庶民の絵が描かれているとあります。その絵では、各人の前にお盆が置かれ、お盆の上にご飯のお椀と汁椀、それ…

『食事の文明論』の読書メモ2――国家の学としての栄養学

引き続き『食事の文明論』*1を読んで行きましょう。 著者は4章の「食事と宗教」において、食に対する宗教による禁欲思想を指摘したあとに、5章の「食事と医学・薬学」で、それが今日では医学や栄養学に取って代わられていると指摘しています。 宗教による禁…