誤解していた地産地消

どうやら、地産地消というのは、今までその土地で食べてきたような伝統食の栄養学的な欠点の改善を、それまであまり栽培されてこなかった農産物をとり入れることで、地元の生産物だけでも十分な栄養バランスが確保できることを目標にした取り組みであったようです。地元である理由も、経済的な側面が大きかったというところもポイントでしょう。

身土不二と地産地消ってどう違うの?

 え? そうなの? と、ものすごい新鮮な驚きを感じてしまいました。

 「地産地消」ってもっと食料自給率の向上に血眼になっているイメージがあって、「地元で取れたもの食べなさいよ! 輸入食品なんてとんでもない!」と、消費者が地元生産者、ひいては日本農業のことを考えて、今している行動を変化させなさいと言っていると思っていました。消費者を動員する思想ではないかと疑っていたのです。以前読んだ『食文化から社会がわかる!』*1では、食料自給率と安全性の確保に力点が置かれていた気がしますし。

 でもこの文章だと、むしろ生産者側が変化をして、消費者もその恩恵にあずかろうというようなものに見えます。

現在的な意味合いの「地産地消」においても、地域のものだけを食べることを推奨するわけではなく、旬には地域のものを食べ、それ以外の時期は他地域で栽培されるものを勧めるというものです。
(同上)

 食料自給率の向上や、フードマイレージなどと結びつけて、勝手に遠ざけていたのはわたくしのほうであったのかもしれません。これからはちょっと仲良くなれそうな気がします。