アトキンスダイエットは

 こっちのほうも影響してると思うんだけどね。

もし私達が、身体が対処しうる以上にたんぱく質を摂取すると、身体はそれを分解し、ケトン体、尿酸、アンモアニなどの有毒副産物を大量に産生するとともに、ミネラル損失も起こる。有毒副産物は食欲を低下させる。また、身体にこれらを希釈し排泄するよう強いる。さらに組織から水分を引きつける。これらは通常よりはるかに大量の水分の除去を引き起こし、ダイエットを始めた人は減量効果を見てスリルを覚える。

(『健康と長寿のためのユニーク栄養学講座』p115)

 TCAサイクルが回らないときに産生される飢餓時のエネルギー、ケトン体だ。

β酸化で生成されたアセチル-CoAは、クエン酸回路で酸化されるか、ケトン体の生成経路に入りケトン体を生成する。血清遊離脂肪酸レベルが上昇すると、それに比例してケトン体への転換量が増加し、クエン酸回路でCO2に酸化されるのが減少する。

(『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書27版』 p213)

 炭水化物を制限するアトキンスダイエットだと、エネルギーのほとんどは脂肪酸になるわけだから(だから体内脂肪をたくさん減少させられる、ということなんだろうけど)、血中脂肪酸濃度が高く、飢餓時のようにケトン体がガンガン生成されるわけだ。で、そのケトン体をはじめとして、あとたんぱく分解物のアンモニア(は尿素に分解されると思うけど)を排泄する圧力が高まって、大量の脱水を引き起こすと。

 ただ、wikipediaアトキンスダイエットを見てみると、

急激な脂肪分解によりケトン体が生成されるので、内臓を傷めないように大量の水分を摂取して積極的に体内から排出する必要がある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/アトキンスダイエット

とあって、大量の水分の排泄が考えられるからその分たくさん摂りなさいと言ってる。水分減少分による体重減少を目指してるわけじゃないみたい。