若者の野菜摂取量は減少しているのか、増加しているのか。
野菜の食べている量を年代別にグラフにすればわかるように、野菜をたくさん食べているのはおじいちゃんおばあちゃんたちだ。ためしに2006年の年代別野菜摂取量をグラフにすると、
このようになる(資料は国民健康栄養調査。以下についても同様に、資料は国民健康栄養調査と国民栄養調査)。*1これを見ると、なんだやっぱり若者は野菜を食べていないんじゃないかになるんだけど、これは今に始まったことなのか、それとも昔からのことなのか気になったので調べてみた。
これは95年から2006年までの年代別野菜摂取量の年次推移だけど、この十年間はあまり変わっていないみたいだ*2。まあ、全体を見てもこの十年は野菜摂取量がほぼ横ばいなわけだから、これは別に不思議ではない。むしろ、野菜を食べる量が増加していたその前を調べるべきだろう。
これについてはなかなかいい資料がなくて、一人世帯限定の年代別野菜摂取量の年次推移を参考にしてみた。これを見ると、まあ平均と比べてずいぶん一人世帯は野菜食べていないのねということもわかるけど、全体的には野菜を食べる量が増えているはずの85年から95年にかけての期間、20代30代のそれはほぼ変化していないのがわかる。この間増えたのは、50代以降の世代の野菜摂取量だ。
もちろんこれは一人世帯限定だから、すべてに当てはまるかどうかは疑問が残る。だって20代30代の一人暮らしの特に男なんていったら、イメージだけだけどあまり野菜食べなそうだもんね。結婚してたりすれば多少違ってくるだろうから、20代30代でも野菜を食べる量が増えている可能性はある。
でもその一方で、一人世帯とはいえ50代以降はこの間全体的傾向と同じく食べる量が増えているのだから、まるっきり当てはまらない結果でもないだろう。つまり、ひょっとしたら、日本人の平均野菜摂取量が増えたのは、50代以降で食べる量が増えたからで、若者層の食べる量はそれほど増加していないのかもしれない。
でも、だからといって、今の子は野菜を食べなくなったと言われる筋合いは、やっぱりない。だって、増えてないかもしれないけど、減ってはないんだから。昔の若者も、それほど野菜を食べてはない。