納豆のプリン体について
先日会った親戚が言うには、納豆はプリン体が多いのだそうです。
わたくしは一応、社会的には栄養学の専門家の一員であるということになっているので、親戚の間でも、このような話題が出たときに顔を見られるくらいの認知のされ方をしています。ですがたいていの場合、その際にわたくしが出来るのは、急な話題にばっちり対応して確実な知識を提供することではなく、「その話は聞いたことがない」と恥をさらすことくらいのなのです。
プリン体の含有量と言えば、以前かずのこのプリン体含有量を見たことがありました。今回も、せっかくの勉強の機会を活かすべく、公益財団法人痛風財団の「食品・飲料中のプリン体含有量」を確認してみましょう。
それによると、納豆は100gあたり、113.9mgのプリン体を含むとあります。
『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』では、食品はそのプリン体含有量に応じて、
300mg以上--極めて多い
200〜300mg--多い
50〜100mg--少ない
50mg以下--極めて少ないと分類されています。
とありますから、納豆のプリン体含有量は、まあ少ないとは言えないまでも、多くはないと言えるでしょう。
「納豆のプリン体が多いとは聞いたことがない」とわたくしの言葉は、偶然にも、よりよい意味で正鵠を射ていたようなのでした。めでたしめでたし!