ついでに、箸でつまめる卵について
- 作者: 酒井仙吉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/05/21
- メディア: 新書
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箸でつまめるほどしっかりしているタマゴ、というのを見るけれども、著者は少なくとも卵白部分については、普通のタマゴと変わりないんじゃないかと仰る。
少なくとも卵白部分については、良質の餌を与えたからではない。なぜならタンパク質はDNAに刻まれた遺伝情報に基づいてつくられるので、極度に劣悪な餌でない限り餌の影響をまったく受けないからだ。
(p182)
では卵黄部分はと言えば、こちらは餌の影響を受けるので、箸でつまめるタマゴと、そうではないタマゴで、異なる餌を与えた結果な可能性もあると。でもこれ、じゃあ箸でつまめるタマゴのほうは、いい餌を与えて育った栄養満点でありがたいのかというと、そうでもないんじゃないかと思います。
卵黄の固さは飽和脂肪酸によるところが大きく、ある程度は餌によって硬さを変えることができる。……卵黄にある脂肪の一部は餌に由来し、飽和脂肪酸の多い餌を与えると硬さを増す。
(同上)
実際に栄養価を計測してないからどの程度の差があるのかわかりませんが、少なくとも「飽和脂肪酸たっぷり!」ってポップ出したら売れないよなあと思う程度には、ありがたくはないと思うのでした。